IBD専門外来
(潰瘍性大腸炎・クローン病)

Ibd

当院のIBD外来の
4つの特徴

FEATURES.01

IBDの専門家による
難病患者様向けの専門外来

当院は、炎症性腸疾患(IBD)の専門医が在籍する医療機関です。病気に精通した、日本炎症性腸疾患学会認定IBD専門医が、患者様の状態に応じて、専門的な検査や治療を行っています。近年、新しい薬剤が次々と登場し、外来での通院治療によって病状を安定させることが可能となりました。
IBDは難病に指定されており、治療には専門知識が求められるため、消化器内科の中でも、病気に造詣の深い専門家による診療が望まれます。
慢性的な下痢や腹痛・血便が続いている方は、「自分にも起こりうる病気」と認識し、ぜひ一度診察を受けることをおすすめします。

院長・スタッフ紹介
FEATURES.02

土曜日のIBD専門診療や
内視鏡検査に対応

患者様の中には、「身近なかかりつけ医で専門治療を受けられたら良いのに」と感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
当院では、第一土曜日の午後に専門外来(予約制)を開設しています。
国公立の病院の外来は平日のみなので、IBDは働き盛りの若い方に多く発症するため、仕事や生活のため平日の通院が難しい方も少なくありません。
また、東広島から遠方へ通院されている方々の負担軽減の為、地域で専門的な治療が受けられる環境が重要だと考えています。皆様の日常生活に一番近いクリニックで、一人でも多くの患者様にライフバランスを崩すことなく、専門診療を受けて頂けることを目指しています。

FEATURES.03

消化管エコーを用いて、
リアルタイムで病状をモニタリング

炎症性腸疾患(IBD)は、症状がない場合でも継続的に薬を服用し、定期的な検査を受けながら病状を把握し、治療内容を適宜調整することが非常に重要です。現時点では、IBDを根本的に治療する方法はありませんが、適切な病状把握と治療を受けることで、健康な方と変わらない生活を送ることが可能です。
当院では、個々の病態に応じて必要な検査を適切に行い、それに基づいて治療薬を選択しています。特に痛みを伴うことなく炎症の範囲や程度を繰り返し評価できる「消化管エコー検査」を積極的に実施し、病勢の評価や治療効果の判定に活用することで、診療に役立てています。

FEATURES.04

栄養指導や日常生活の指導まで、万全なフォロー

IBDは生活習慣においても注意点がいくつかあります。特に疾患の活動期には、日常生活の食事や飲料水には気を付けて刺激となるような食品や炭酸飲料の摂取、アルコールなどは避けるといった、セルフコントロールが大切です。
当院ではIBDとの付き合い方として、食生活や生活面での留意点に関しても、しっかりと個別にアドバイスします。
治療薬と日常生活の両面から、上手に病気とうまく付き合いながら日常生活を無理なく送れるようにサポートし、栄養指導やワクチン接種などについてもアドバイスを行い、病気や治療に関する最新の情報提供なども随時行っております。

炎症性腸疾患の原因

遺伝的素因や、食事や化学物質などの環境因子ならびに腸内細菌の変化、免疫異常などの要因が重なりあって発症するではないかと考えられていますが、 IBDの発生機序はいまだ明らかにはなっていません。したがって、はっきりとした原因がわからないため、現時点で完全に病気を治癒させる治療法はなく、できるだけ症状を抑える治療を継続して受けていただきながら、生涯にわたって病気とむきあっていく必要があります。
近年、海外だけでなく日本のIBD患者数は増加の一途をたどっており、病態解明に基いた、根本的治療の開発が望まれています。

詳しい症状と病態

潰瘍性大腸炎の症状と病態

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症がおきる病気で、下痢や血便を引き起こす疾患です。
発症早期は、直腸(肛門付近)から炎症が起き、口側の大腸に連続性に炎症が広がるのが特徴です。症状は一般的に、水様性の下痢や血便が続くことですが、炎症の範囲や重症度は個人によって異なります。軽度の場合は直腸のみに軽い炎症が見られ、症状がない場合もありますが、重度の場合は全大腸に強い炎症が生じ、頻回の下痢や血便・腹痛・発熱などの症状が現れます。
厚生労働省の難病に指定されている疾患ですが、近年の目まぐるしい内科的治療の進歩により、適切な治療を、適切なタイミングで行えば、多くの患者様は症状が改善し、落ち着いた状態を維持することが可能です。しかし治療の中止により再発が多く、一部の中等から重症患者様では、入院での加療を要します。

  • 直腸から病変が連続的に広がる
  • 炎症の特徴は連続性と表層性
  • 炎症が生じるのは原則的に大腸のみ
  • 基本的には瘻孔・狭窄を生じない

クローン病の症状と病態

クローン病は、口から肛門に至る全消化管全体に、炎症(ただれ)を発症する病気です。主に病変を認める箇所は、小腸・大腸、肛門です。病変の部位や重症度によって症状は異なりますが、下痢や腹痛がよく見られ、発熱や体重減少などの全身症状もみられます。また、肛門部には腫れや痛みが生じることもあります。
潰瘍性大腸炎とは異なり、病変は連続性でなく、とびとびに生じるのが特徴です。
クローン病は腸の表面粘膜だけでなく、深い部位まで炎症が及ぶため、時に深刻な潰瘍を作り、その結果として腸が腸が狭窄したり、腸管に穴があいたり(穿孔)、腸の外に膿がたまったり(膿瘍)、肛門周囲の皮膚とトンネルを形成し、瘻孔を生じることもあります。そのため、クローン病では症状を抑えることに加えて、腸管の変形(腸管合併症)をきたして外科治療(手術)が必要にならないようにすることも、大きな治療目標となります。

  • 消化管全域に炎症を起こす可能性がある
  • 炎症の特徴は非連続性・全層性
  • 病変が多い部位は、小腸・大腸・肛門で、消化管外症状も生じる
  • 瘻孔・狭窄・膿瘍など腸管合併症を生じることがある

「大腸の専門医」による
難病患者様のための
大腸内視鏡検査

IBDでは炎発症御長期に経過すると、大腸がんや肛門がんなどの危険性が高まることから、病気が落ち着いている時期にも、定期的に大腸内視鏡検査を実施することが大切です。
しかしながら、大腸カメラの際に、痛みやお腹の張りなどの辛い経験をされた方もいらっしゃると思います。当院では、内視鏡専門医の中でも特に「大腸の専門医」が、専門技術や専門知識を用いて短時間で確実な検査を行いますので、痛みを最低限に軽減することが可能です。
また希望者には土曜日の検査や、鎮痛剤や鎮静剤を使用しうとうと眠くなるような状態で検査を行うことができます。
当院では検査から診断、治療、その後のフォローまでノンストップで完結することが可能ですので、検査をご希望の方は、いつでもご相談ください。