内科専門医の視点:インフルエンザ流行とワクチン接種について
【2025年版】今年のインフルエンザの特徴
― 変異株・胃腸症状・早期流行に注意! ワクチン接種の重要性 ―
◆ 今年のインフルエンザは「流行が早い・感染力が強い・わかりにくい」
2025年の冬は、例年より流行が早く、すでに多くの地域で患者数が増加しています。
テレビ朝日の報道でも、今季の主流は インフルエンザA型(H3N2:香港型) とされ、その割合は約 85% にのぼります。
さらに、近頃報告が増えている 変異株「サブクレードK」 が広がりつつあり、例年より症状が多様化している点も特徴です。
◆ 高熱だけじゃない?今年は胃腸症状が出るケースも
従来のインフルエンザといえば、
「高熱」「のどの痛み」「せき」などの呼吸器症状が中心でした。
しかし今年は、
- 吐き気
- 下痢
- お腹の痛み
といった 胃腸症状 を伴う例が目立っています。
特に「サブクレードK」変異株では、消化器症状を呈するケースが報告されており、
「風邪かな?」「胃腸炎かも?」と誤解されやすいのが今年の難しさです。
◆ 早めのワクチン接種が重要な理由
インフルエンザワクチンは、「感染を完全に防ぐ」ものではありません。
しかし、
・重症化のリスクを下げる
・症状の悪化や長期化を抑える
という点で大きなメリットがあります。
今年は流行が前倒しになっているため、
「接種前にすでに流行が始まってしまった」という声も報道で紹介されています。
そのため、
- まだ接種していない方は、できるだけ早めに受ける
- 特に子ども、高齢者、基礎疾患のある方は優先して接種する
ことが推奨されています。
◆ 胃腸症状でも“インフルの可能性”を忘れな
例年と異なり、胃腸症状が前面に出ることで、「胃腸炎だと思っていたらインフルエンザだった」という誤診・見落としが起こりやすくなっています。
以下のようなときは、インフルエンザ検査も考慮しましょう:
- 発熱+胃腸症状
- だるさ・寒気・関節痛が強い
- 周囲にインフル患者がいる
- 下痢や吐き気が急に始まった
「咳が少ない=インフルではない」という判断は危険です。
◆ 日常生活でできる感染対策
ワクチンに加えて、日常的な感染予防も欠かせません。
- 手洗い・うがいの徹底
- 人混みではマスク着用
- 換気の強化
- 体調不良時は無理をしない・早めに受診
また症状がある場合は症状が落ち着くまで外出を控え、周囲への感染拡大を防ぐ心がけも大切です。
◆ まとめ:今年のインフルは“いつもと違う”。早期のワクチン接種による予防が鍵
今年のインフルエンザは、
✔ 流行が早い
✔ 変異株が流行中
✔ 胃腸症状が出る例も多い
という特徴があり、例年以上に注意が必要です。
ワクチンの早期接種と基本的な感染対策を組み合わせ、「風邪かな?」と思ったときも油断せず、インフルエンザを一つの可能性として考えることが、自分と周囲を守る大切なポイントです。